夫テリーの懇願に泣く泣くパン屋の2階に引っ越すことを決めたユニ。引越し当日、晴天から突然の大雨にみまわれる。
　新居の家主はパン屋を営み同じくアパートの2階に住むパン・チャンス、オム・チョンエ夫妻である。新居の壁紙の修理代の件で、ユニはさっそくチョンエともめてしまう。不動産屋職員でチャンスの弟であるジョンベが、修理代は折半にしてはどうかと提案するのだった。
　チャンスは、「グィナムの木」を眺めながら、30年前のある日突然消えてしまった我が子を思い出していた。次女のイスクが突然の早産で生まれた時、まだ小さかったグィナムは市場通りに一人残されそのまま行方不明になって今に至るのだった・・・。
　ある日、チョンエのもとに警察から「グィナム失踪時によく似た記憶を持つ人が親を探している」と情報が入る。チョンエは連絡を受けてすぐにその男性と会う。男性はグィナムが失踪時に着ていたものと同じ赤いカーディガンを持っていた。DNA鑑定結果が出るまでは他人でいましょうと言ったものの、どうしても自分の息子のように思えてならないのだった。
　ある夜、テリーはユニに「自分の本当の名前を知りたい。本当の両親を探そうと思う。」と打ち明ける・・・。

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